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先制点は右サイドで大島の絶妙のポストプレーが起点となった。相手数人を引きつけ、大塚にパス。大塚は右隅からグラウンダーのクロスを入れ、ニアサイドに詰めていた井上がライン際で際どくボールを残して押し込んだ。 試合は序盤からモンテディオが主導権を握っていたが、時間とともに、互いにパスミスで前線までボールが運ばれない展開となった。 そして32分、センターサークルからフリーで持ち上がった水戸のFW小林がゴール前でモンテディオのディフェンスを引きつけてから、その左でフリーで待ちかまえていたFW磯山へ横パス。磯山はゴール右隅に決まる同点弾を叩き込んだ。守備の人数は足りていたものの、連携不足から生まれたフリーの選手に決められた。 しかし36分、ペナルティーエリア内で胸トラップした大島が後ろからタックルを受けPKを得ると、それを大島自らが決め、2−1とリードして前半を折り返した。 後半出だしから、水戸はゴール前に飛び出す左サイドの樹森に合わせてパスを供給するなどディフェンスラインを攪乱。これに対して、モンテディオも左サイドを突破した井上が再三クロスボールを供給したが、精度が今ひとつで得点はならなかった。 22分、またも守備の連携ミスから同点に追いつかれる。中盤でパスをカットされると、守備の対応が遅れたままパスを2本つながれ、最後は水戸・小林に十分なプレッシャーを掛ける前に正面 からミドルシュートを打たれた。 試合後の記者会見で、鈴木淳監督は「勝ち点3をぜひとも欲しい試合だった。アグレッシブにはできたがミスで自滅した形になった」と話し、カウンターのファースト・ディフェンダー(最初の段階でのプレス)、ラインの押し上げ、サイド攻撃の際にゴール前で詰めるタイミングなどに関して修正が必要だと語った。 ■阿江孝一選手 1失点目は完全にカウンターの形で、(川崎)健太郎が最初に遅れていって、そこでかわされて、数的に不利な状況になって。ゴール前でうまく時間作って、最初でのシュートは防げたんですけど、そのさらに外にいた選手(ゴールを決めた磯山)のところまで目が行ってなくて。みんな中に集まって、ゴール前では枚数は十分足りてたので、そこのところで飛び込まずにじっくり止まってれば防げたと思うんですけど、一番フリーな状況の選手に出されたので、シュート打たれたら入るっていう状況でした。 2失点目は、福岡戦でやられたみたいに一人で。(ディフェンスの)枚数は足りてるんだけど、最後プレッシャーが曖昧になって。寄せてもらって、最低限ボールが見えれば防げるんですけど、全然見えなくて、軌道が読めなかったです。2点目が悔しいです。ボールが見えなくてもどうにかしなくちゃいけないので、もうちょっと我慢して。先に動いちゃったので、ボールが見えなくても冷静に最後の判断をもっちょっとギリギリまで。本来だったら防げる失点だと思うので、このチームでディフェンスの最初の位 置をはっきりさせて自分が修正に備えることができれば防げると思うので、最初のコーチングですね。 (試合中、2度追いつかれた時の心境は?)複雑ですけど、ただ追いつかれても点を取れるチームなので、そこはチームメイトを信じて、また攻撃につながるように最低限の準備を、自分も含めてコーチングでやるということを最優先に考えました。 (ディフェンス全体は)何回か競り負けてる場面があったので、もうちょっとサイドから入って来るボールのマークは激しく行ったほうが。今日はサイドからはやられてないですけど、やられてもおかしくないところがあったので、またこれからの課題だと思います。 リスクマネージメントっていうのはだいたいはできてたんですけど、失点になったところの2つですね、そこができてなかったので、集中力とコーチングで準備させておくっていうのは必要になってきますね。連携でも、個人の1対1でも、自分のコーチングの質であっても、すべてにおいてレベルアップしていかないとやっていけないと思うので、ふだんの練習からそういうところをやり直したいです。カウンターでやられてるので、その辺の集中力、コーチングでもっといい準備ができるように。流れの中で点を取ってもらっていて、攻撃面 ではチームメイトを信頼しています。ディフェンスでは逆に最悪の場面を想定して、早め早めにコーチングして未然にピンチを防ぐことができれば0に抑えることができると思うので、その辺を注意して、次は勝ちたいです。 ■太田雅之選手 ちょっと体調が悪かったんだけど、出させてもらったというか。1試合通 して出れなかったのは、迷惑を掛けてしまったな、と。やってて全然動けるんだけど、途中で体の異常が出てきたので。食事がずっと摂れなくて、体重も3〜4kg落ちてたので、そのツケが回ったかなと。ほんとだったら、後ろ(のポジションの選手)は任されたら1試合やらなきゃ、交代では前とか中盤を代えたいわけだから、そういう意味では1試合やらないと迷惑を掛けてしまうので、今日は申し訳ないと思います。休みがあるので、ゆっくり1日休めばたぶん、今までの経験からすれば大丈夫です。またがんばります、置いていかれないように。 今日の2失点は両方ともミスですよね。自爆っていうか。自分たちのミスから奪われて。あそこはもうちょっと、個人の判断と周りの声が必要ですよね。1点目なんか、誰か一人が「お前があそこに行け」って言って行かせてれば、ああいうあふうにはなってないです。それが曖昧な形で、誰が行っていいんだ?って形で全員が後ろに下がっていっちゃうから、最後フリーで打たれて。あそこは一声で防げてたはず。これを減らさないと、上は目指していけないですね。 ■川崎健太郎選手 今日は勝てましたね…。チャンスがあった時に決めていれば、こっちのゲームだったかなと思います。今日はとりあえず勝つっていう目標だったので、勝ちたかったんですけど。水戸とは去年も1点差のゲームがずっと多かったんで。負けても1−0とかで、勝っても1−0とかだったので、2−1になっても絶対向こうはもう1点取りに来るから、そこを取られないようにこっちが取れればというところだったんですけど、そこを取られちゃって…。でも、失点しても下を向かないで、こっちの方がチャンスもあったので、チャンスを決めれるように練習していけば全然問題ないと思います。負けてないので。2点取っているので、あとは僕らがきっちり守れば。失点も自分たちのミスからなんで、別 に崩されたっていう感じじゃないし。問題ないです。 (ディフェンスラインの連携について)落ち着いてつなげるようにはなりましたけど、つなぐところと前に入れる時の判断がまだ。前に蹴れる時につないじゃって攻撃のリズムが一歩遅れるところがあるので、そういうところは練習で修正していかないとダメかなと思います。 (自分の評価について)今日は、最初の立ち上がりにちょっとミスって、自分のペースでできなくて。ちょっとミスがあったんですけど、守備の面 では連携がとれてまあまあですね。攻撃はもっともっと行けたかなという感じがします。もっとどんどん上がっていったらチャンスができたんですけど。体力的にとかじゃなくてタイミング的に上がるのがちょっと遅かったかなという感じですね。 ■古川 毅選手 崩されたっていう感じはなかったと思うし、もったいない失点だったと思います。ひとつは、攻めている時の備えが、1点目に関してはちょとおろそかになっていた部分をつかれてカウンターになった。2点目はちょっとしたミスから始まったところで、打たれた場面 ではちょっと寄せが甘かった分、キーパーも見えなかったと思うし。何回かプレシーズンも含めて、開幕戦も遠めから打たれて失点という形があるので、そこを繰り返さないようにしないといけないと思います。まず打たせないディフェンスっていうのをしないと。ちょっとそこに関して行ききれていないところがあるんで、もっと意識もしつつ、周りも声を出してボールに対して行かせるようにしないといけないなと思います。 (2失点目について)裏にフィードされたボールを1回跳ね返して、自分たちのボールになったという感じで、押し上げようとしたところでちょっと判断のミスで取られたところだったので。一度ボールを奪ったところでまた取られる時が、切り替えのところで一番難しいところなんで。しっかり切るなら切るでやらないといけないし、ハッキリしたプレーをしないといけないところで不用意な取られ方をしたので。(シュートされた場面 は)打たれてはいけないから、まずそのタイミングを、1個でも手数をかけて取られる分にはしょうがないし、ちょっとカウンターになったところを後ろの方で備えていないといけないんですけど(左手の怪我に関して)大丈夫です。ちょっと踏まれた感じです。 ■井上雄幾選手 今日はとりあえず勝つことを目標にして、あとは自分達のペースで試合を運んでいこうっていう感じだったんですけど、同点になってからと2−1で勝っているとき、もうちょっとプレスを掛けて決める時に決めておかなければいけないかなと思いますね。試合の後半の15分とか20分とかに、ちょっと間延びしてしまった部分があるので、そこをちょっとチーム全体で(プレスを掛けに)行くのか行かないのか、ハッキリしていきたいです。1人がプレスを掛けて、他の人が掛けないとか、そういう場面 があったりして、チーム全体としてのディフェンスができていなかった部分がありました。 (得点シーンについて)(大塚)真司さんがあそこでボールを持って、ボールも足元にあったからニアに出しそうな感じがしていました。ファーには出ないなと思って、ニアサイドから軽く狙ってたら本当に来て。まあごっつぁんゴールって言ったらごっつぁんゴールなんですけど(笑)。なんか落ち着いてました。まあ嬉しいですけど、勝てなかったからちょっとどうかな…。 (ポジションに関して)とりあえず、監督からボールをもったら勝負しろって言われていたから、とりあえず勝負してみました。左サイドハーフは、まだまだこれからかなと思います。 ■高橋健二選手 流れはよかったと思うんですけど、やっぱりこういうゲームを勝ちゲームにしていかないと苦しくなってくるので。負けてないので、その分はいいとして、流れとかいう面 でもっと全員が感じれればいいんじゃないかなと思います。流れ的には悪くないと思います。失点よりも、今日はいい流れの時にもう1点取れていれば、もっと楽だったんじゃないかなと思いますけどね。 (ボランチでのプレーについて)もうちょっと前に絡んでいけてもよかったかなと。結構バランスばっかり気にして上がる機会が少なかったので、もうちょっと思い切って飛び出してもよかったと思います。 (次節も)やり方はそんなに変わらないと思うので、あとは気持ちの面で。引き分けて、別 に負けているわけじゃないので、あとはしっかり気持ち持って臨めば、ああいう結果 にはならないと思います。 ■中村幸聖選手 ゲームの流れ自体はうちのリズムというか、いい時間帯でも点が取れて、失点した後にもまた取り返してという流れの中でいいリズムをつかみながら点を取っていったという感じで、うちの狙い通 りの展開であったし、後半も焦らずにじっくりいって、相手が来たところを狙っていくというか、うちがしっかり自分たちのボールをキープしながらいくというサッカーを狙っていたんですけれども、ああいう形で失点してしまって、最後はもう一つ力が足りずに得点できなかったというか…。 (中盤との連携はどうでしたか?)基本的には良かったし、リズムをつかむという感じでのパスワークは非常に良かったです。ただ、点を取るために、一発のスルーパスであったり、キラーパスであったりというところはもうちょっと合わせていかないと、とは思います。 (今日の自分のプレーについて)シュートがなかったし、そのことに関しては不満で残念ですけれども、チームの流れをつかむためにディフェンスやったりシンプルにプレーしたり、その中でクロスボールに入っていくための準備をしたりという動きに関しては狙っていたというか、今日の試合は特に、チームとしてはサイドからやっていこうということなので、そのポジションというか、自分の一番生きるところはペナルティエリアだったりゴールエリアの近くだと思っていますので、そういうところで、今日はたまたまボールが来ませんでしたが、動きを繰り返して積み重ねて、そしてチャンスを一本モノにしたいという気持ちはありましたけれども、まあ、ただ結果 としては自分なりにプレーして100%でしたけれども、結果が出なかったので。去年からの流れで、どういう動きをすれば一発でボールを受けてシュートできるか、センタリングに対して自分がどういう感じで入っていけば点を取れるのかということを常に考えながらプレーしていましたし、今日の流れの感じでは、常にそういうことを意識しながらやったというか。ただ、最後シュートが打てず、自分なりにもっと工夫してシュートを打てるように、1試合に5本、6本とシュートを打てるようにしないと、怖い選手になれないです。 (水戸のディフェンスについてはどう思いましたか?)僕自身は、不安定だなと正直思いましたけれども、ミス絡みでマイボールにできたりとかそういう感じもありましたし、ただラインが引きすぎるというか、うちがリードしているにも関わらずラインが下がっていた時があったので、そういう意味では裏、背後を突くというプレーを狙ってはいたんですけど、ちょっとできなかった。ただ、そういう時には、引いて、前を向いてドリブルをかけてシュートというふうに工夫して、自分なりにゲームの中で考えてやっていかなければならないと思います。 (鈴木監督の要求するモビリティという部分で、その面では今日のご自分をどう評価しますか?) 動くということに関しては、まあそこそこというか、悪くはないという感じで、もっと飛び出してサイドに流れてボールを受けたり、シュートに対して思いっきりボールに入っていくということを要求されはするんですが、ただやっぱり自分の役割としては、ゴール前でシュートをするために動くというか、そのことが一番大事で、シュートをするために自分がどういう動きをすればいいのかという、そういったモビリティが自分のポジションの中で一番大事になると思います。 (サポーターに一言)勝ち点3を取るべき試合で取れなくて申し訳なかったし、次のアウェイで勝ち点3を取って、また次のホームでもいい感じで臨みたいと思います。 ■大島秀夫選手 勝てなかったことが一番悔しいです。俺も幸聖も、シュートらしいシュートを打ってないんで、もうちょっと攻撃のバリエーションだとか、もっと工夫した攻撃ができないといけないかなと思います。攻撃の回数も多かったんですけれども、もっと効率よくというか、手数をかけずに切り崩せるように、そうすれば中で待っていられるので、そこで遅れたりしてどんどん相手がずるずる下がってきちゃうとなかなか難しくなるんで…。今日はミーティングの指示で、相手の左の中盤が上がった後のスペースをみんなで、右サイドの人が積極的に突いていこうという話があって、その空いたスペースで起点になっていこうという話があったので、それができて1点目の起点となれたのは良かったと思います。1点目は(大塚)真司さんが飛び出していってくれて。運動量 が豊富でいろんなところに顔出してくれるし、パス出しもいっぱい散らしてくれるし、リズムができてやりやすいし、いいと思います。 (チームとして2試合連続でPKで得点したことついて)そうですね、ゴール前に入り込んで、そこで際どいところで攻めている証拠だと思います。 (サポーターに一言)ホーム開幕なんで勝ち点3をプレゼントしたかったんですけれども、できなかったので、次に取っておきます。 (次の横浜FC戦は?)基本的にはいつもと変わらないと思うんですが、去年、キーパーに蹴られて大怪我したので、その借りを返したいです。 ■星 大輔選手 中盤と前線の連携は、いい形もありましたし、良かったんじゃないかと思います。中盤の新加入の選手とも、もっともっとこれからいいコミュニケーションを取って、よりいいサッカーができればいいと思います。 (サイドからの攻撃が多かったが?)水戸のサイドの選手があまり引いてこないというのがわかっていたので、そこのスペースをうまく使えればということで、積極的にそこのスペースを使おうとは思っていたんですけど、(得点に結びつかなかったのは)中とのタイミングであったり、僕のボールの精度とか、いろいろ問題はあります。とにかく練習するしかないんで、頑張りたいと思います。 (今日のご自分は何点ですか?)得点に結びついてないので、0点です。 肩はテープしながらなんですけど、でも全然問題なくやれます。 (サポーターに一言)たくさんの人が集まってくれて。今日は引き分けだったですけど、次は勝てるように一緒に戦いましょう。 ■大塚真司選手 立ち上がりからいいリズムで試合できていたと思うんで、そこで得点も決められて。でもそこで追いつかれてはならなかったな、と。2度追いつかれてしまいましたが。追いつかれた後に時間があったので、そこでやっぱり、チーム全体がもう1回ギアを変えて戦えば点を奪えたんじゃないかなと思います。 (運動量、パスの質という点で、自身のプレーの評価は?)勝てなかったんで…。チームが勝てば、100点とはいかなくてもいい点ですし、チームが勝ち点3を取れなかったということについては責任を感じています。 (特に前半はボランチと前線のバランスも良く、前線まで飛び出して得点にも絡めたが?)そういう状況を、点を取られた後にももっともっと自分が飛び出て攻撃に厚みを加えられたらな、と思ったんですけれども。さばいているだけではなくて、時には相手に嫌な思いをさせるためには自分がランニングして、そこで僕が使われなくても、僕が空いたスペースを誰かが使ってくれればということで、まあ積極的にプレーしたつもりです。2対1になってからは、後半、自分もバランスを考えて、前に行くのは控えて、バランスを取ってプレーしたつもりなんですけれども、そこでしっかり守れなかったというのは残念です。その中でもう1点追加点が取れれば楽な展開になったと思います。2点目の失点までは、前半に較べてちょっと攻撃を控えてバランスを取ってやっていたんですけれども、そこもしっかり守りきりたかったですね。イージーミスで奪われて、慌ててしまったかな、と。奪われても慌てないで「どうぞ攻めて来い」という気持ちでみんながいられれば、しっかり守れたと思いますし。カウンターとか奪われた後とか、攻め込まれた時にね、僕も含めて慌ててしまうところがあるので、チームとしてもうちょっと「受けて立つ」という余裕も持ちながらボールを奪っていきたいですね。シュートの場面 は、ボール奪われて、すぐプレッシャー掛けに行ってしまってさばかれてバランスを崩してしまって、ということで、最後のところは僕がしっかりシュートブロックに行けなかったということで、ああいう大事なところでしっかりとした仕事をしなければならないポジションだと思って反省しています。 (ホームでのサポーターの大塚コールは?)はい、非常に勇気づけられますし、大勢の方に声援してもらって勝ち点3をプレゼントしたかったです。次は勝ち点3を取れるように精一杯やりたいです。 (寒暖の変化が激しいですけど、ひかりちゃんは風邪ひいていませんか?と聞かれ、満面 の笑顔になって)はい、大丈夫です。今日も来てたんですよ、まだ何もわかんないうちから連れて来られてるんですけどね。 |
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