水戸はデルリスの怪我が長引き、磯山を1トップに据えた4−5−1。その磯山とシャドーに位置する永井俊太、マルキーニョ、1ボランチの栗田がピッチ中央を支配。大塚、本橋が中央を経由して前方へボールを供給する場面がつくれなかった。
また、右サイドの佐々木も、大和田と関にサンドされ、突破の機会を奪われた。
前半43分、永井俊太がヘッドで押し戻したボールを中央の磯山がフリーで受け、さらに左の関へとボールが渡る。関は桜井が前に出ているのを確認、左足で放ったループシュートは桜井の頭上を越えてゴール水戸が1点を先制して折り返した。
後半もパスをつなぐ攻撃で打開できないと判断したモンテディオは、次第にパワープレーに移行。後半26分に根本投入で3トップにすると、同38分には原に代えて外池を前線に送り込んだが、ロングボールは水戸のセンタバックが跳ね返し、ロスタイム4分も得点のないまま過ぎた。
モンテディオはこの試合、シュート5本に終わった。試合後、鈴木淳監督は「予想していた通り、向こうは引いて守ってカウンターアタックを狙ってきたが、ボールを動かしながら攻めることができず、ほとんどチャンスがつくれずに前半を終わった。後半も、途中まで同じような形でいって、ダメだったら前線に基点をつくっていこうと選手にも伝えたが、それでも突破口ができずに90分間が終わった」と話した。
■高橋 健二 選手
うちがちょっとひどかったと思います。(相手に)引かれるとわかってたので、攻撃に関しても工夫していかなきゃならないなと思います。後ろで回して、それはそれでいいと思いますけど、点を取るために、大胆にダイレクトを使うことも必要かなという感じです。前半は0−0でいけば問題なかったんですけど、嫌な時間帯に点を取られました。
自分も含めて運動量も少なかったし、動きのバリエーションもなかったと思うし、もうちょっとポジションにこだわらずに動きのバリエーションを増やしていければよかったと思います。
(次節は仙台戦だが?)今日は悪いというか、これぐらい悪いと、かえって吹っ切ってというか、切り替え次に臨まないと、相手も仙台で結構盛り上がる試合だと思うので、そこはしっかり気持ちを切り替えていくだけです」
■大塚 真司 選手
引いて守る相手に対して、効率よくボールを動かすことができなかったということで、今日は自分の出来としては言い訳のできる内容ではなかったので、次は気持ちを切り替えてしっかり戦いたいです。
相手のマルキーニョがマンマークみたいについてたんですけども、それでももっといい感じでボールを動かせたんじゃないかと思いますし、それプラス、運動量ももっと増やしていかなければ相手は崩れないのかなと思います。「うまく行かないな」という空気はあったんですけど、そこでやっぱりボールを動かして人もどんどん動いていかなければ相手は崩せないと思います。後ろへのパスがちょっと多かったので、もっとポジションを取ったり、工夫して前へのボールを供給することが課題だと思います。
(次節へ向けて)これを引きずらないように。すぐ試合があるので、自分たちとしては1週間待つよりはいいことだと思うので、戦う気持ちをしっかり見せてやっていきたいです」
■桜井 繁 選手
「1点取られてそのまま終わってしまったので、残念な試合だったと思います。いろんな人が芝を管理してくれたおかげでいい状況でやれたし、自分の調子もいい調子だし、万全だったんですけど、相手の思うツボというか、相手のパターンにハマっちゃいましたね。相手は多分、守ってカウンターでということでそれを警戒していたにも関わらず、1本やられてしまいました。短いのを繋いでビルドアップしていきたかったんですけど、なかなか相手の状況が変わらなかったので、それでちょっとじれたというか、ロングボールで流れを変えようという感じになりました。それもなかなか、セカンドボールも拾えなかったし。水戸にしたら100点の試合だったと思います。
少し、リズムを変えたらよかったのかと思います。ずーっとつないではいるんですけど、ただつないでいるだけで、次につながるパスが出ていませんでした。少し流れを考えて、ダイレクトを使ったり、飛び出していったところを使ってみたりとかしないと、なかなか状況は変わらないですね。思い切りのよさとか積極性も出していかないと。取られないように取られないようにと、ただ回しているだけなので、あれではなかなか、がっちり引かれたら厳しいものがありますね。ロングボールになっちゃいます。
次は仙台戦ということで、すごく楽しみにしています」
■佐々木 勇人 選手
相手のディフェンスが出てきて守ってきたので、ボールを前で回せず、サイドの起点がつくれず、サイド攻撃も少なくなってしまいました。ボールを回して、速攻できたら速攻でという感じでやっていたんですけど、相手の切り替えが早くて、全然何もできなかったです。起点がつくれなかったので、全然ダメでした。今日は20点ぐらいです。
(今後の打開策は?)ポジションチェンジしたり、今日も中に入ったり逆サイドに行ったりしていたので、その辺をもっと増やして、ディフェンスのマークを振り切りたいと思います。
(前半・後半で何か変えたことは?)後半途中からはロングボールで前に入れてセカンドボールを拾うというふうにしていました。
(水戸DF大和田とのマッチアップはきつかった?)そんなに感じませんでしたけど、(自由に)できませんでした。
芝の状態は全然めくれなかったし、今日はかなりよかったです。整備してくれた方には本当にありがたいと思います。
(みちのくダービーは)これは絶対に勝ちたいです。潰したいです。頑張ります。
■原 竜太 選手
久しぶりのホームだったんですけど、勝ち点を取れなかったので残念です。相手が引いてくることは予想していたんですけど、引いて引いて・・・・って感じでちょっと苦戦してしまって、悪い時間に1点取られてそのまま終わってしまいました。もうちょっと、引かれた時にしっかり対応できるようなことを考えていかなければならないと思います。
(前半20分、ゴール近くで抜け出したシーン、自分でシュートに持ち込めなかった?)チッコの方が可能性を感じる場所にいたんで、チッコにパスを出しました。
(全体の連携としては?)引かれてる状態なんで、しょうがないと言ったらしょうがないんですけど、どこかで、トップなり前にいいボールを入れるか、もうちょっと速くカウンターができればよかったんですけど、取った後もちょっと攻撃が遅かったのでまた相手に引かれちゃったのかなという部分があります。
(今後の打開策は?)それは、練習を繰り返して…。90分間抑えられることはないと思いますし、今日も何本かはチャンスがあったんで、そういうところをしっかり決めていければいいと思います。
(次節にむけて)サポーターの人がすごい熱いというか、意識している試合だというのは感じるので、それを受けて、絶対負けられないと感じています。しっかり勝ってまたホームに戻ってこれるように頑張りたいと思います。
(個人的な目標は?)チームのためにやっているので、J1昇格に貢献できるようなプレーを心がけています。チームにレンタルという形で来ているわけなので、チームを助けるというか、昇格のための力になりたいと思っています。
(チッコ選手との決め事のようなものはあるのか?)決め事というのは特にはないんですけど、お互い近くにいて、2人で行ける時には行けるようにしたいなというのは感じているんですけど、もうちょっとコンビネーションをしっかりして、2トップで崩せるような形をつくっていければもっといいかなと思います。いい時はいいというのはあるし、今日みたいに引かれた時にどうするかという点を、もうちょっと、お互いにずっとキャンプからやっていて特徴というのはわかっているので、お互いの特徴の組み合わせができれば…。どんどんよくなっていけるように頑張りたいと思いますし、サイドからだけではなくて中の方からも崩していければいいなと思っています。
■臼井 幸平 選手
思い通りにいかないっていう感じです。まあ自分も悪かったんだと思いますけど、そういうときもあるのかなと思います。シュートは打ってないです。相手のカウンターで、全部後手後手に回ったので。気持ち的には上がりたかったんですけど、しょうがないですね。残念です。
(引いて守ってくる水戸は、山形にとって戦いにくい相手ということになりますか?)俺的にはサイドバックなので、引いて守られると逆にスペースがあって、自分が苦手ということにはならないんですけど、でも、みんなやり辛そうでした。
ディフェンダーとフォワードの距離があったのは、相手が引いていることでこちらのフォワードが前に攻めに行っていて、自分たちは上がろうとしているんだけどカウンターが怖いから引いてるという悪循環でそういう間延びができて攻めも分厚くできないし…っていうことになったんだと思います。こちらのボールの取られ方も悪かったので、それで勝てなかったんだと思うんですけどね。でも、しょうがないです。前向きに構えていきます。
(試合後、バックスタンドからのブーイングは聞こえましたか?)うちらが悪いのでブーイングされたのは当たり前だし、逆に勝ちゲームすれば喜んでもらえるわけですから。次は仙台戦。仙台とは相性が悪いみたいですし、しかも、仙台は今日勝ってノッてくるでしょうね。でも、スタジアムが賑やかなほうが好きなので、応援よろしくお願いします。
■小原 章吾 選手
「相手に思い通りのサッカーをさせてしまったかな」という感じでした。相手は、「引いて守ってカウンター」と、完全に予想してた通りでした。その中で、先に点を与えないでなおかつ自分たちが先制することができればよかったんですけど。
不慣れなポジションだったので、余計なことをしないで、前の味方の選手にワンタッチ・ツータッチでリズムよくつないでいこうとは心がけてはいました。でも、サイドバックだし、相手が引いてたので、後ろで人数が、相手一人に対して3人も余っていてもしょうがないので、そこは前目にポジションを取りました。「相手がカウンター狙いで一人くらいしか残らないようなら前目にポジションを取るように」と試合前に監督から指示もありました。長丁場の中で今日のような戦いは本当にあると思うので、もちろんそれをなくしていかなければいけないんですけども、次もありますし、下を向いていてもしょうがない。
次は仙台が相手ですけど、今日、仙台勝ってましたし、2連勝で調子上げてきてるので、結構激しい戦いになると思います。本当に気持ちで負けちゃダメだし、絶対勝ちたいです。仙台も山形ともサポーターのみなさんにはそれぞれ独自の雰囲気があるようです。いい試合をしたいです。
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