前節から中２日、両チームとも重い体に鞭を打ちながらいかに運動量 を確保できるかが立ち上がりのポイントだった。

　その苦しさから解放したのが前半20分に本橋が決めたフリーキック。

　いつものように佐々木と「口じゃんけん」をして、グーで勝った本橋が中央約25メートルにセットされたボールを蹴ると、狙い通 り右上隅に飛び込んでいった。

　今季初のセットプレーからの得点で１点をリードしたモンテディオ。後半に入ると、17分に左から内山がゴールへ向けて蹴ったボールがポストに跳ね返り、こぼれたところをファーサイドにいた小林が足で押し込み、追加点。

　後半42分には、途中出場の根本が佐々木のクロスに右足を合わせてダメを押した。

　モンテディオは、札幌の中盤でのパスミスやシュートのミスにも助けられながら、今季初の連勝を連続完封で飾り、第１クールを終了した。

■本橋 卓巳 選手
　（得点となったフリーキックは）いつも通り、（佐々木）勇人と（口）じゃんけんして、僕が初めて勝ったので僕が蹴ったという感じです。僕の結構好きなコースだったので、じゃんけんに勝てたのが、ほんとよかったです。じゃんけんは、最初あいこで、２回目で決まったんです。ちょっと憶えてないですけど、（佐々木選手がチョキを出したと言っていたが？）そうかも知れないです（笑）。
　フリーキックは何メートルぐらいだったかはわからないですけど、近すぎず遠すぎずという感じで、右隅上を狙ったんですけど、一応狙った通 り、ニアサイドに入っていい所に飛んでいってくれたのでよかったです。ボールの軌道も、ある程度思い通 りでしたね。ちょっと高いかな？とは思ったんですけど。決めた瞬間は「あー、やっと１点取れた」という感じでした。
（蹴った瞬間は？）いい所には行ったなと思いましたけど、どうかな？とは思っていたので、入ってよかったです。ホッとしました…というか、試合中にホッとするのはあまりよくないんですけど、ただこれまでセットプレーで１点も取れてなかったので、直接なり間接なり１点取れたというのは、僕も今のところコーナーキックなりフリーキックを蹴らせてもらっているのでよかったなと。
　その後、２点目もセットプレー絡みで続いたので、自分にとってもチームにとっても、すごくよかったんじゃないかなと思いますね。フリーキックはこれまでじゃんけんで負けちゃって（笑）蹴ってなかったんですけど、コーナーキックの精度があまりよくなくて迷惑を掛けていたので…。焦りまではなかったですけど、「そろそろ入ってもいいなぁ」という感じには思っていました。
　（今日は前目でプレーしていたようだが？）そうですね、積極的にどんどん行こうということは毎試合心掛けてやっているので、前に行こうとは思っています。
　（疲れは？）今日も結構、息が上がるのが早かったので（笑）、ちょっと凡ミスもあってチームのみんなには迷惑を掛けました。でもセットプレーでの得点で、相手チームに対してもこれでまた一つオプションが増えたというか、そういう意味ではチームにとってはすごいよかったんじゃないかなと思います。「いろいろできるぞ」みたいなところは。
　まだチーム内での競争もあるし、これからもずっと（試合が）続くので、今日の結果 だけに一喜一憂しないで、ひたむきにやっていきたいなと思っています。第１クール後半からチームが結構まとまってきてるかなとは自分の中では思っていたし、自分も今のところチャンスをもらって出させてもらっているので、この調子が続けばいいかなと思います。毎日毎日、私生活から節制して、ひたむきにやっていかないとレギュラーから外されてしまうと思うので、そういうところからやっていきたいです。
　（２位で第１クールを終えたが？）そうですね、勝って損をすることはないので、そういった意味でもいい感じできているんじゃないかなと思います。ここ最後で連勝できたというのはチームにとってもすごいいいことだと思うし、この調子をずっと続けていきたいです。チームの雰囲気は変わらずいいです。山形は、一人ひとりの意識がすごく高いし、刺激になりますね。

■小林 久晃 選手
　２試合連続完封できて２連勝できたということは、やっぱり点を取られなければ負けることはないので、（小原）章吾と２人で必ず０でいこうということを話していたのでよかったです。今まで大崩れした試合はなかったので、これまでと同じようなことを心がけて。これまで取られた失点も気が抜けたミスとかでの失点だったので、あとはやっぱり気持ちですね。
　前線から前にプレス掛けることによってディフェンスラインがコンパクトにできるし、逆に前から行けないとズルズルズルズル下がるしかなくなっちゃうので、そういう面 で前線とディフェンスラインをコンパクトにできたんじゃないかと思います。
　（得点シーンは）ほんと、あれは、ごっつぁんゴールです。たまたま転がってきただけで、「あ、（ボールが）来ちゃったよ〜」みたいな感じですね（笑）。ちょっと上に浮いちゃったから外れたかなと思ったんですが、入ってよかったです。足でのゴールはプロに入ってからはないですね。決められてうれしいです。
　今日は第１クールをいい形で終われましたが、これからが本当の正念場だと思うので、またいい準備をして、次も勝てるように頑張りたいと思います。

■根本 亮助 選手
　（ゴールシーンは）ボールの弾道を見て「入ったかな」と。打った瞬間に入ったかなというのはありました。今日のやつは運も入ってますよね。思い切りのよさっていうか、多分、今日みたいなシュートはそうそう打てるもんじゃないです。結構高く上がって、合わせにくいって言ったら合わせにくいボールだったし。（それが打てたのは、力がついてきたから？）そうですね、運も大事なので。
　（激しいレギュラー争いについて）サブに入るのにも面子が揃ってるんですけど、でもそれはアピールしていくしかないし、ダメな時は当然外されます。今心掛けているのは、今年は結構楽しくやれているので、前向きに、試合中でも練習中でも、いい意味での笑顔っていうか、楽しくやるように努力して、笑顔でやっていれば運も向いてくるかなと思っています。それから積極性ですかね。調子は悪くないし、体もキレてるほうだと思います。ライバルが多いですけど、でもみんな調子いいんですよ、チーム全体的に。林晃平さんとかも調子いいし、僕も大丈夫だし、（阿部）祐大朗もいるし。堀内（大輔）もまだチャンスはないですけど調子がいいし。そういう、みんな調子がいい中で、誰がレギュラーに選ばれてもおかしくないと思って練習しています。今日みたいに途中から出ても得点して、同点ゴールとか逆転ゴールにつなげればいいと思うし、レギュラーで出れればいいですけど、どちらにしてもその役割があるので、チームに貢献できるように役割を果 たしていきたいというのはいつも思ってます。
　点取れてるってのもあるし、失点も少ないですよね。前の選手でもちゃんと守備をして、点を取るのはフォワードだけじゃなくて中盤の選手も取ってるし、だから、みんなで攻めてみんなで守るというか。フォワードだったら竜（原竜太）も相当追ってるし、僕も今日は途中から出て追うように、そういうのが役目なので。前線の守備も大事です。

■桜井 繁 選手
　今日はクロスボールの対応がほとんどだったと思いますけど、そこを落ち着いて、ディフェンスと協力して冷静に対応できました。問題なく終われてよかったです。
　第１クールの最後に来て、やっと２連勝することができて、第２クールに向けて弾みになったと思います。開幕当初はよかったですけど、２勝してから、引き分けとか勝ちきれない試合が続いたので、ここへ来てチームがよくなってきてるなというのは、すごい思います。
　順位の意識はまだまだですね。一つずつ勝って勝ち点を積み重ねて。順位 を言うのはちょっと早いですね。
　（髪型変えました？と聞かれて）前からです。明日にでも切りに行こうかなと思ってたんです（笑）。

■阿部 祐大朗 選手
　ちょっとだったんですけど、出られてよかったです。出られない期間はすごく悔しかったんですが、腐らずに頑張っていました。これからもちょっとずつでも出て、レギュラーを獲れるように結果 を出していきたいです。

■佐々木 勇人選手
　（研究されているのは感じるか？）はい、感じますね。まだまだ課題がいっぱいあります。守備の切り替えとか判断の早さとか、プロはプレッシャーが早いので、ボールが来てから考えていたら何もできないですね。
（前半、倒されてしばらく起き上がれなかったが？）あれは、腰と首ですが、大丈夫です。

■臼井 幸平 選手
　勝ててよかったです。今日、福岡は引き分けたんですよね、（山形が）２位 ですよね。このまま行けば行けますよね（笑）。でもそんな甘いもんじゃないですね。（佐々木）勇人と俺も結構、研究されてきたのかな、右サイドが。だから勇人と話をして、もっと勇人が活躍できるように（笑）頑張りたいと思います。
　とりあえず、第１クールはいい形で終われたので、第２クールから研究されても、さらなる進化を遂げてやっていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。

■秋葉 勝 選手
　今日は結構動けてたので、よかったと思います。（最初からどんどん動くということは）いつも思っていることなので、それができてよかったと思っています。
（前節ゴールを決めて、何か精神的に変わったことなどは？）１試合１試合、常に積極的にシュートを打っていこうかなという感じですね。
　（先発でやる手応えは？）そうですね、最初からのほうが途中からやるよりはやりやすいと思います。時間もたくさんあるし、自分を出せるチャンスなので、それでアピールしていきたいですね。

■内山 俊彦 選手
　先制して２点目取って、ダメ押しを取った時間帯もよくて、それで０点で抑えられたことはとてもよかったと思います。
　（左サイドから効果的な攻め上がりが多かったようだが？）まあ、それはチームとして流れがいい時であったり、パスが回って左から右、右から左に来たら、それはチームとして誰だっていい攻撃はできると思います。
　第１クールを終わって、結果として今は２位にいるんですけど、どことやってもいい勝負ができるなというのと、ちょっと緩めるとどことも勝ちきれない試合になったりすると思うので、これからも勝ちきれるように頑張っていきたいと思います。それがＪ２のどこのチームも難しいことだと思うし、それで差が付いていくと思います。第１クールが終わったとかそういうのは関係なく、まだまだ試合はたくさんあるので、これからも一つずつ勝ち星を重ねていって、Ｊ１昇格したいと思います。

■大塚 真司 選手
　試合が始まってみたらびっくりで（笑）。勝ったからこれは言えるけど、前半はほんときつくて、これは体が動かないぞという感じだったんですけども、でもここで足止めちゃうとそのままズルズル行っちゃうなと思って、きつくてもどんどん自分を追いこんで動いていって、ハーフタイムで１回休んだから後半は足が動くようになりました。みんなそうだったんじゃないかなと思いますね。さっきトシ（内山）ともしゃべって、同じようなことを言ってました。
　前半、粘り強く戦って、モツ（本橋）がいいところで決めてくれて、後半はみんな体が動くようになって、追加点が取れました。後半のほうが体が動くようになりましたね。みんな粘り強く戦った中で、モツ（本橋）がああいう素晴らしいフリーキックを決めてくれて、モツのゴールもそうだけど、２点目もテル（小林）がいい時間帯で取ってくれて、本当にいい勝ち方ができたんじゃないかと思います。
　（中盤で相手ボールを奪うシーンが多かったが？）でもそれは僕の仕事ですから。それはしっかりやらなくちゃいけないですけど、もっとボールをリズムよく引き出して動かさなければならないと思うので、第２クールからその辺を課題にやっていきたいですね。ボールを奪うだけじゃなく、ボールを動かして、ミスも少なくチームに貢献したいです。
　勝ち点の数字はあまり気にしてないです。ただ、仙台ですごいいい勝ち方ができて、ここで気を緩めるんじゃなくて、もう１回同じ気持ちで戦おうと今日は臨んで、それがグラウンドで表現できて勝ちにつながったのが、今後のチームにとって非常に大きいと思います。
　（今日、ピッチで表現した大塚真司は合格点？）体が重い中で、しっかり自分を奮い立たせてプレーできたので、ミスを減らしていけばもっともっとよくなると思います。まだまだです。